鈴木 伸之のブログ

2016.10.28

統合失調症の初期症状で早期治療

 

統合失調症を発病した場合、一般には「前駆期」、「急性期」、「消耗期」、「回復期」といった経過をたどるものとされています。

ただし、これは適切な治療を受けた場合です。

仮に治療を受けずに放置してしまった場合には、このサイクルを何度も繰り返してしまう事になりかねません。

 

統合失調症のサイクルは次の通りです。

 

「前駆期」 明確ではないものの何らかの症状がみられる段階

「急性期」 幻覚や妄想などの激しい症状が顕著になる段階

「消耗期」 病気の慢性化によって意欲低下や無気力、感情が鈍麻するといった症状がみられる段階

「回復期」 症状がおだやかに回復していく段階

 

したがって、統合失調症の初期症状というのは、このなかの「前駆期」のことを指しますが、「急性期」のような顕著な陽性症状が現れていないという事から症状の特徴がつかみにくいという傾向があります。

 

一般にいわれる初期症状としては、落ち着きがなくなる、不眠傾向になる、不安にかられる、集中力が低下する、意味もなくイライラする、といったことが挙げられます。

ただ、これらの症状が現れれば必ず統合失調症であるのかといえば、そうではないというところに判断の難しさがあります。

 

しかし、この時期には統合失調症の医学的な診断基準を満たさないものの、ごく短期的にあるはずのないものが見えたり、聞こえたりするといった、「微弱な陽性症状」とよばれる幻覚や妄想が出現することがあります。

 

これは統合失調症特有の「前駆期」の症状とされています。

 

こうした異変に気づいた場合には、すぐに精神科の医師に診断をしてもらうなど早期発見と早期治療をすることが、統合失調症の治療を良い結果に導くカギとなります。

 

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