スズキ社会保険労務士事務所の2016年12月の日誌

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障害年金専門の社労士には3つのタイプがある‼

 

最近、県外を含め多くの方から障害年金の相談を受けるのですが、

 

「社労士の違いがよく分からない」

「他の社労士に相談したけど専門性があるとは思えなかった」

「回答をごまかしているような感じがした」

 

など社労士への不満をよく言われます。

 

そこで今回は、障害年金を業務としている社労士の違いについて書きたいと思います。

 ※これはあくまでも私見ですので、それを前提にしてくださいね(笑)

 

 

障害年金を業務としている社労士は、次の3つのタイプに分かれます。

 

・日本年金機構、障害年金の審査部門出身の社労士

 

・障害年金の専門事務所の社労士

 

・障害年金以外の業務も行っている兼業事務所の社労士

 

 

 

日本年金機構、障害年金の審査部門出身の社労士

障害年金の審査部門とは、日本年金機構内部においても障害年金だけに特化した専門家集団です。

障害年金の取扱件数、情報量を考えても日本で最大規模を誇っています。

 

例えば、社労士の障害年金の申請件数は月1~10件ぐらいです。

しかし、私の例で恐縮ですが、在職中は月100件以上審査を行っておりました。

繁忙期の時は月300件以上の場合もあります。

 社労士    月1~10件

 審査担当者  月100~300件以上

これぐらい実務経験に差があります。

 

さらに障害年金の審査部門出身の社労士は、行政側の人間だったため診断書のポイント、申立書の見られ方、障害年金の先例、行政通達、独特の取り扱い、認定医師のことなど障害年金の情報量もケタ違い。

 

全国でも数名しかいないため、依頼してまず間違いないというレベルです。

 

 

 

障害年金の専門事務所の社労士

障害年金の専門事務所とは、その名のとおり障害年金だけを業務としている社労士事務所です。

 

その中で、すべての病気を扱っている事務所、精神疾患に特化した事務所に分かれます。

障害年金しか取り扱っていないため専門性に問題はありません。

もし、うつ病、統合失調症などの精神関係であれば精神疾患に特化した事務所に依頼したほうが良いでしょう。

 

全国で数十名おり、障害年金を真剣に考えている人からすれば頼りなる存在と言えます。

 

 

 

障害年金以外の業務も行っている兼業事務所の社労士

「障害年金専門」

「精神疾患専門」

と謳っていても、実際には企業の給料計算など他の社労士業務も行っているのが兼業事務所です。

 

実は障害年金を業務としている社労士事務所の多くが、このタイプです。

 

本当の障害年金の専門事務所の社労士などからは

 

「表現としてどうなの?」

 

と批判をされています。

 

また、相談者からも

 

「専門事務所だと思って依頼したら、兼業事務所だった。騙された気分だ。」

 

との不満の声も聞かれます。

 

 

「では兼業事務所の社労士に依頼しないほうが良いのか?」

 

と思われるかもしれませんが、そうとも限りません(笑)

 

というのも私が障害年金の審査部門にいた時に、県外を含め多くの社労士の書類を見てきました。

その中には優秀な社労士が数名いましたが、その社労士は兼業事務所の方だったのです。

 

しかし、優秀な社労士がいる一方で、行政に言われた事しかできない社労士も少なくありません。

 

当たりはずれが大きいのが兼業事務所の社労士の特徴です。

 

 ※兼業事務所の有無は、運営している事務所名などで検索して確認することができます。

 

 

 

まとめ

それぞれの事務所には特徴があります。

 

多くの事務所が初回の年金相談を無料にしていますので、まずは相談してみてください。

 

そして、どんどん障害年金の質問をしてください。←これ大事

 

社労士の専門性を確認した後に依頼することが大切な事と言えます。

 

脳血管性認知症とは

 

障害年金の申請で多い認知症はアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症であると以前ブログに書きました。

今回は、最後になりました脳血管性認知症です。

 

 

脳血管性認知症

脳血管性認知症とは、脳梗塞や脳出血などの脳の血管の病気を発症し、脳細胞に血液や酸素が運ばれないことで認知症になるとされています。

症状は、一進一退を繰り返しながら進行していき、アルツハイマー型認知症と併発している場合もあることが確認されています。

このような2つ以上の認知症を合併している状態を混合型認知症と言います。

アルツハイマー型認知症は、徐々に症状が進んでいく傾向にありますが、脳血管性認知症の場合は、良い状態と悪い状態の症状が繰り返されますので、家族や周囲の方の配慮と理解が必要となります。

 

 

症状

脳血管性認知症の特徴的な症状としましては、「まだら認知症」というものがあります。

このまだら認知症とは、脳細胞が正常ではない部分の機能が低下していることから、物忘れが多くなったとしても、理解力や判断力は低下していないことがあり、仮に同じ事をしていても出来る時と出来ない時を繰り返したりします。

このような場合には、家族や周囲の方の配慮と理解がとても大事になりますので、出来ないことに対してのサポートをすることが望ましいといいます。

また、脳血管性認知症は感情失禁が現れやすいといわれています。

これは、会話の中で笑顔が出ていたので次の話題に移った時に突然怒り出すなど、自身で感情をコントロール出来なくなって、感情失禁を起こしやすくなるといいます。

 

 

対応

脳血管性認知症は、通常の認知症の症状以外にも歩行が上手く出来ずに転倒してしまうことが増えていきますので、介護サービスを利用されることが多いです。

本人の身体機能を維持できるようにしたり、家族など介護をする方の負担を減らしていく目的で、早い段階から介護サービスを利用されて、いろいろな方のサポートを受けることが望ましいと言えます。

 

なお、脳血管性認知症の方で身体機能にも障害が生じている場合は、精神の診断書+肢体の診断書を出すことをお勧めしています。

 

 

認知症の障害年金の認定基準

 

1級

高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため常時の援助が必要なもの

 

2級

認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため日常生活が著しい制限を受けるもの

 

3級

1 認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり労働が制限を受けるもの

2 認知障害のため、労働が著しい制限を受けるも

 

レビー小体型認知症とは

 

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症とは、レビー小体という特殊なたんぱく質が大脳皮質や脳幹に溜まることによって起こります。

レビー小体が溜まっている場所では神経細胞が壊れて減少するため、神経を上手く伝えられなくなり認知症の症状が起こります。

また、アルツハイマー型認知症と違って女性より男性に多いのが特徴です。

 

 

症状

レビー小体型認知症の症状の特徴は、幻視や誤認妄想です。

これは視覚を司っている後頭葉と呼ばれる部分に異常が起こるためです。

レビー小体型認知症は、症状が出る前から徐々に脳の異変は起きているとされ、幻視や誤認妄想が起こる状態ではすでに多くが侵されていると言われております。

他の認知症と違い、初期の段階では物忘れなどの症状ではなく、本格的な幻視が見られ場合が多いです。

他にも進行すると時間や季節、場所なども分からなくなり、トイレの場所がわからないなど日常生活がままならない状態になります。

このような脳に影響する症状の他にも、手が震える、動作が遅くなる、筋肉がこわばる、身体のバランスを取ることが難しくなるなどパーキンソン病のような症状が出ることもあります。

また顔の症状も乏しくなり感情を表に出そうと思っても口元が変わるくらいで、感情が読み取りにくくなります。

 

 

対応

レビー小体型認知症の方への対応は幻視や誤認妄想がある場合は、否定しないで話を合わせることで安心させてあげてください。

もし興奮状態などになる場合は、一度話を合わせてから違う話題に変えてみてください。

また動作がゆっくりになるため、急がせたりせずペースを合わせることが大切です。

またレビー小体型認知症は、うつ病と間違えられるなど症状に波があるので、出来ない時はわざとしないのではなく本当に出来ないのだと理解しサポートすることも大切といえます。

 

 

認知症の障害年金の認定基準

 

1級

高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため常時の援助が必要なもの

 

2級

認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため日常生活が著しい制限を受けるもの

 

3級

1 認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり労働が制限を受けるもの

2 認知障害のため、労働が著しい制限を受けるもの

 

アルツハイマー型認知症とは

 

認知症とは「正常の老化の範囲を超えた脳の後天的な器質的病変により、記憶力や判断力、実行力や会話能力など、いったん発達した知的機能が持続的に障害されて、通常の社会生活を営むことが困難になる疾患」と定義されています。

 

今までの私の審査担当者としての経験上、障害年金の申請で多い認知症は次の3つです。

 

 ・アルツハイマー型認知症

 ・レビー小体型認知症

 ・脳血管性認知症

 

そこでこの3つの認知症について記載したいと思います。

まずはアルツハイマー型認知症です。

 

 

アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症とは、脳にアミロイドβやタウなどの特殊なたんぱく質が溜まることで神経細胞が壊れて認知機能に障害が生じるとされています。

さらに徐々に脳が委縮していき身体の機能も失われていきます。

認知症の中で最も多いのが、このアルツハイマー型認知症で、男性より女性に多いとされています。

 

 

症状

アルツハイマー型認知症の代表的な症状としては、記憶障害いわゆる物忘れです。

通常は、必要なことを忘れてしまっても誰かに指摘されれば思い出せるものです。

しかしアルツハイマー型認知症の場合は、体験したこと自体を忘れてしまうために人に指摘されても思い出すことができないようになります。

また判断能力の低下も起こるとされており、料理や掃除などいくつかの手順を踏んで行う作業の場合は、何を初めに行ったらいいかなどの判断ができなくなります。

その他の症状としては、自分の居場所がわからなくなって迷子になったり、家の中においてもトイレの場所がわからず失禁してしまう見当識障害を発症してしまうこともあります。

 

 

対応方法

アルツハイマー型認知症の方は、同じ話題を何度も繰り返すことがありますが、それは自分が話した事を忘れてしまっているために話すのですが、聞く方にしたら何度も同じ話をされると「もうそれは聞いたよ」と怒りたくなることもあります。

しかし、話題を繰り返す事に怒らないようにして、できるだけ耳を傾けてください。

なぜならば本人は怒られたという感覚だけが残りやすく、うつ状態に繋がる可能性もあるからです。

 

認知症は症状が進行してから治療を行うよりも、早期発見・早期治療を行うことで症状の進行を緩やかにすることができるとされていますので、家族の行動に異変を感じたら早期の受診をするのが望ましいと言えます。

また、薬の服薬については、患者本人が飲み忘れたり、飲んでないと思って多く飲んでしまうこともありますので、できれば家族や周囲の人が薬の管理をするほうが望ましいでしょう。

 

 

認知症の障害年金の認定基準

 

1級

高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため常時の援助が必要なもの

 

2級

認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため日常生活が著しい制限を受けるもの

 

3級

1  認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり労働が制限を受けるもの

2  認知障害のため労働が著しい制限を受けるもの

 

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